年度末の研究者ミスコンダクト大会

(ほんとは4/1に書いているけど、特別な日と間違えられないように30日分として投稿。。。)
年度末は捏造やらセクハラやら研究者のミスコンダクトが沢山発表されるようです。

東大工学部 多比良ラボの川崎さん

東京大学 記者会見「本学教員のRNA関連論文に関する日本RNA学会会長への最終調査報告」
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_180330_01_j.html


そろそろ詰めのようです。


この件は、発表時期が常に微妙で、なんかことさら大きく取り上げるような、他に話題のない日に記者会見しているような気がしなくもない。。。。今回も、京大の人のを記憶から打ち消すようなタイミングでしたね。(苦笑)ま、よく知りません。


個人的感想などについては過去の日記を。


あと、どーでもいいことですが、昨年多比良先生の講演を聴いたとき、RNAの知見から分かった新しい薬をうんたら、っていってたけど、どうなったのかなぁ。

京大医学部 白川太郎さん

京都大学大学院医学研究科教授の懲戒処分
http://www.kyoto-u.ac.jp/GAD/topic/data05/tpc060328_1/tpc060328_1.htm


ベンチャーなどに積極的に取り組んできた大物みたい。


問題は新聞で指摘されているような寄付金の扱いだけじゃなくて、胡散臭さもあるようだ。
たしかに、東洋医学や西洋医学といった分け方以前に、ちょっと香ばしめな感じは否めないな。


理研のプロジェクトをもっていたこともあるみたいだけど、今はやってないみたいだし。


isbn:4895953645 こんな本も書いてる(監修している)。


一応、エビデンスはあるみたいだけど。。。。

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail562.html


いやー、生命科学やっていると、どんどん医者の言う事なんて信じられなくなってくる。。。

北大医学部 沢口俊之さん

これまた有名人。セクハラ。


この前の阪大もそうだけど、東大と京大以外はまともなプレスリリース(発表資料)をネットに載せないの?(しらべきれてないだけかもしれないので、間違いが有れば是非ご指摘を。)


つぶやきさんのブログが詳しい。

http://shinka3.exblog.jp/3731434

飲酒と自殺の関係

元の発表→http://epi.ncc.go.jp/jphc/rnews/news020.html
     http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/31/alcohol_suicide.html
新聞タイトル

飲酒 1日3合以上と全く飲まない人自殺率高い 中年男性 毎日新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 共同通信
1日3合でリスク2.3倍 時事通信
週1回、1日3合以上なら… 自殺リスク倍増 東京新聞
多量の飲酒、自殺リスク高く・厚労省研究班まとめ 日本経済新聞
自殺リスク酒量影響 厚労省が調査 中日新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班調査 産経新聞
酒量が多いと自殺リスク倍増する 日刊スポーツ
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 河北新報
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 中国新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 北海道新聞
酒量多いと自殺リスク倍増/厚労省研究班が調査 四国新聞
自殺リスク酒量影響 厚労省が調査 日刊県民福井
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 神戸新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 大分合同新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 岩手日報
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 山陰中央新報
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 山陽新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 大分合同新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 徳島新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 東奥日報
◎酒量多いと自殺リスク倍増 福島民友新聞
酒量多いと自殺リスク倍増 厚労省研究班が調査 岩手日報
酒量多いと自殺リスク倍増/厚労省研究班が調査 秋田魁新報
  • 飲まない人の自殺リスクが高いのにタイトルで触れたのは毎日のみ。
  • 朝日、読売はこの記事を扱わなかった。(少なくともネットでは。)
  • 中日新聞毎日新聞がプレスリリースに近い内容。
  • 地方都市の中年男性が対象。
  • 「飲まない」は24%、一番自殺リスクが低かった「月1-3回」は10%、「週1以上」は67%なので、リスクが低かった層は必ずしも一般的な層ではない。
  • 「自殺してしまう人は酒の量も0か1かといった極を選びたがる人が多い」みたいな心理学的結論が妥当?

タイラーズ、Pten、スギ花粉データ粉飾

実は未だ「タイラーズ」でこのサイトにたどり着く人が多いようだ。なので、生命科学関連分野の捏造についてメモ書き。

  • タイラーズの研究室のカワサキさん論文には昔から黒い噂があった。研究室でも、昼間は実験しないでコンピューターの前にいる人で有名だったらしい。*1 ただ、研究室としてやっているというよりは、気弱で信じてあげる先生*2が放置していたというような現状なのかもしれないし、気づいたときにはもはや気づかないままにしておくより仕方なかったという話かもしれないが、そこらへんは良く分からない。研究室の他の人が筆頭著者の論文がどうなのかは今のところ明らかになっていないが、問題が拡大していくという印象は今のところなさそう?とりあえず、ベンチャーやっていて、前々から再現できないって後ろ指を指されている人たちが、実験ノートをなくしてはいかん。
  • 多比良先生側が何をいま主張しているかというと、手続きうんたらと、カワサキさん以外の人のことと、匿名の批判者について。東大工学部化学生命工学科はかなり化学色の強い学科だから、多比良先生の所のようなバリバリ生命系の論文について細かい指摘や冷静な判断は中々難しい。にも関わらず対応を検討した資料(しかもかなりタイラーズに批判的)の作成者が匿名なのはおかしい、という指摘でこれもまぁ尤もだ。その話と絡んでいるかは知らないけど、最初に指摘したRNA学会の会長さんは多比良先生のいる東大工学部の化学生命工学科にかなり長い間所属していた人でもあり、しかも自らの論文も何報か撤回したことがあるはず。大体、最終決定を下す現・東大総長も工学部化学系3学科のグループに属していたりもする。ま、そういうことがあるから、この件に関しては「誰が処分を決めるか」をもっとクリアーに決めた上で、結論としては「とりあえず実験ノートがなきゃ、ダメ。」という結論で良いという気もする。
  • ところで、上にも出てきたように、とかくRNAでは問題が起こりやすい。昔はcAMPでも何件か捏造事件が起こったし、「鬼門」ってのがあるのかな?RNAの場合、昔から「DNAに比べて不安定」と言われてきていて、実験で良い結果が出なくても「たまたま実験ミスで分解してしまった」と思ってしまうとか、そういう問題があるのかもしれない。じゃあ、RNAは全てダメかというとそんなことは当然ない。リボザイムとか生命の起源とかRNAワールドに関して言うと、どこまで信じて良いのか分からないところがあるが、少なくともRNAiは世界各地の研究者が確認している。
  • 問題になる事例としては、(1)悪意を持って捏造してやろうという人と、(2)ミスや考え違えで撤回に追い込まれる人に分かれるだろう。ただ、(3)ミスを嘘の上塗りを繰り返すうちに捏造犯になるケースみたいなのも想定できる。(3)は研究成果の強要とか、撤回できない土壌とかで生まれるかもしれない。(2)はそれでも実験ノートを残していれば、何とかなる*3気がする。それに比して、(1)は、本気でやりだす人がいたら、同じラボでも見抜けないことも十分考えられると思う。少なくとも論文を審査する人が見抜くことは不可能だろう。*4だから、捏造に対して審査や監視を厳しくすると言うよりは、とりあえず実験ノートは必ずつけて、あとは第3者の再現実験が成功したら初めて論文の価値が出てくるという今までのやり方(研究者は論文についてそう思っている)を続けていくのがよいと思う。
  • ちなみにブルーバックスの「プリオン説はほんとうか?isbn:4062575043」でも触れられていたが、大発見と後に言われる発見は、後で考えるとデータの解釈が発見そのものでなかったりすることも多い。研究者の世界観を突き動かしたことが成り行き的に評価される面がある。そういう大発見をねらって、悪意を持って捏造する人たちがいる。こういう場合でも、とりあえずみんなで追試しあうわけで、結果オーライ(いや、だめだが)の側面はある。なかなか難しい。
  • Ptenの方は、正直よく分からない。処分が軽い云々よりもとりあえず詳しい経緯を報じてくれないと、大阪大学という法人を信じようにも信じられない。何が問題だったかも分からないのだから、これからどう良くしていくのかもよく分からない。だから、今後阪大の論文を見たら、どんなに教授が「やりました」って顔で記者会見していても、たまに学部生の嘘データが混じっているかもって思わないといけない。少なくともそう思われないようなパフォーマンスは必要なのではないかな、と思う。
  • スギ花粉対策のデータ粉飾の件。林野庁スギ・ヒノキ花粉に関する情報というページのQ&Aにあの手この手で効果を大きく見せる粉飾があったらしい。これも普通に、もし論文まで出していれば捏造と言うことになるだろう。しかし、今回はQ&Aに留まったのでそれほどみんな騒がない、の?いやー、その対応は違うんじゃないかなとボクは思う。だって、この粉飾が一番(もし発覚しないでエスカレートすれば)すぐに大規模に実施に移される可能性があった。山々を変なやり方で改変し、お金を使って花粉を増やすことになったかもしれない。もっと怒っても良いのではないか。

<追記>
日経BPのオンラインフリーペーパー「BTJジャーナル」2006-03月号にptenの詳しい経緯が出ました。(2006.03.24)

*1:いや−、僕は人のこと言えないが。

*2:少なくとも表面の印象としてはそんな先生。

*3:ボク馬鹿でしたーということにはなるだろうが。

*4:新しいことを見つけたという報告なのに、「あり得ない」とか何とか言って却下することにすると、本当に新しい論文は出てこないだろう

「科学技術コミュニケーター若手交流会」@本郷

(最終更新 2/21 12:00 さらに言及していただいたブログを追加。参加者の皆さん、mixiのコミュも是非!)
東大STITPの有志により企画された「科学技術コミュニケーター若手交流会」に参加してきました。
東大本郷キャンパスの山上会館での0次会(!)が17:30〜19:15と、チムニーでの1次会が19:30〜23:00のような形式。大阪からの参加者も含む、延べ40人〜50人ほどの参加があり、非常に活気のある会でした。
0次会では天プラの発表など、かなりすごい実践をされている方がおおく、非常に参考になりました。
また、1次会では色々なディスカッションやアイディア交換も行われていたようですし、これを機にまた新しいプロジェクトが生まれてくる予感がします。いろいろなお話しを聞かせていただいたみなさん、今後ともよろしくお願いします。
また、開催者の有志の方々、ありがとうございました。また開けると良いですね。←生化若手とか使っていただいても…(笑

0次会のログ

さて。そゆことで、こういう交流会は経験に課金するタイプのもの(名刺交換と顔合わせに意味があって、あとは公開情報)と思われるので、今回は参加できなかった方のために、何となく僕の備忘録をおいときます。抜けてる所もたくさんあるので、その点はご勘弁ください(気づいたら適宜補強します)。次回以降、もっともっと集まると良いですね。



0次会では、まず企画趣旨の説明、参加者の簡単な自己紹介の後、いろいろな取り組みをしている教育プログラム・団体・会社などが10分ずつの持ち時間でプレゼンテーションを行いました。

東京大学 科学技術インタープリター養成プログラム(STITP)
  • 発表者:加村啓一郎さん(東大院理生物;プログラム1期生)
  • 形式は1年半の副専攻形式。昨年10月から第1期。
  • 参加者は?  かなり広い研究科から1〜3人ずつ。修士:博士=8:6(?)。
  • どんな授業? カミオカンデの見学などの実習と、プログラムを代表する3人の先生にグループインタビュー など
  • 参加者による自主的な読書会。→すみだくんのブログ
  • 成果は?  インタビューはホームページにアップする予定。
早稲田大学大学院政治学研究科 科学技術ジャーナリスト養成プログラム(MAJESTY)
  • 発表者:田中幹人さん(MAJESTY助手)
  • 修士課程[修士政治学)]として設置。  
  • 略称はMAJESTY(Master of Arts program for Journalist Education in Science and TechnologY)
  • インタープリターは科学者から市民に、コミュニケーターは科学者と市民の間に立って相互に干渉していくような感じだが(?)、科学ジャーナリストは、科学を解釈して情報の目利きとして遠くから見て市民に伝える。技術ジャーナリストはライターより読者がプロのような状態で専門集団に情報を提供する。
  • 必要なスキル
    • 実践的スキル … 文章などのまとめ方
    • 批判的視点 … 多面的な問題のとらえ方
    • 自身の哲学 … 報告書のようにどっちつかずではなくて確立された視点
    • 科学的知識 … 広範な知識と得意な分野
    • 未来志向 … ふつう2年では技術は身に付かないので、今後向上していこうとする態度
  • 今度の4月から開始で来年度分の受講生は既に内定(来年度は年齢層高め、経験すごい)。
  • 教科書作る予定
  • 夏までにA Field Guide for Science Writers翻訳 …これかな?
  • ブログで活動報告、翌週に英語に翻訳
北海道大学 CoStep
  • やっぱり遠くてこの会への参加はできないとのこと。残念。


(ここまでは科学技術振興調整費のプログラム。ここからはサークル等。)

東工大 ScienceTechno
  • 発表者:藤田大悟さん(東工大院生命理工M1)
  • 東工大ScienceTechnoはサークル。(現在、院生10人、学部生10人ほど。)
  • 科学イベントにハマッタ人々。
  • 科学未来館を応援する。
  • 科学を共に楽しむ
    • 自分たちが楽しむ
    • 出来る限りオリジナルなもの
    • 楽しむだけでなく、学ぶものがある
  • 実践したもの
    • 未来館ボランティアイベント → 日程ページ
      • みらいCANのキッチン事情 …缶詰の作り方など
      • 未来館科学捜査1課
    • 公民館などでの実験教室
    • 耐震コンテスト
    • 今後もサイエンスカフェなど多数開催(詳細は上記サークルのページへ)
天プラ(天文学プラネタリウム
  • 発表者:平松正顕さん(東大院理天文D1)
  • 平松さんは「ゲリラ天体観測(街中で突然、望遠鏡で星を観察。バレンタイン@お台場など。)」も実行中。
  • 天プラの構成
  • 活動の原則
    • 新しい普及ルートを切り開く
    • おもしろい、あたらしい
    • 専門性
    • 学生にしかできない天文学
    • 学生だからこそ伝えられる天文学
    • やってて楽しい
  • 活動の種類
    • 交流活動(学生とプラネタリウム関係者などの)
    • 普及活動
    • 普及活動の普及活動
  • 実践
    • 天文タイピングゲーム「宇宙打ソラウチ」(Flashのタイピングゲーム)→ http://www.tenpla.net/game.html
    • ATP(Astronomical Toilet Paper) 天文トイレットペーパー。 15000個作って、既に9割弱売った。新聞掲載、Yahooニュース効果絶大。→ http://www.tenpla.net/atp/
    • ミタカ星空プロジェクト 子育て、教育支援、シニアNPOなどの地域NPOと連携して。
    • 天文教室 - 観望会 - 天プラ 教える人の再生産
    • カルタ

(ここからは会社。)

(有)リヴィールラボラトリ
  • 発表者:岡島礼奈さん(東大院理天文D1、会長)
  • Science + Entertainment = Happy(サイエンスを楽しく)
  • サイエンス・ロボティクス・ゲームズの3事業
  • サイエンス事業部のテーマ:基礎科学の価格破壊
  • GRAPE 6/重力多体問題を解くのが早いコンピュータをつかって、プラズマや流体に応用。
  • PodCastig バイオのからさわぎ → 社長ブログに掲載
  • ゲーム事業。儲けてる。:社会科で織田信長より「信長の野望
  • 株式会社化の予定。

その後、各取り組みの短い紹介。

お茶の水女子大学 サイエンスコミュニケーション能力養成プログラム
  • 就職先に困らない(?)教員養成
大阪大学コミュニケーションデザインセンター 科学技術コミュニケーションデザイン・プロジェクト
  • 減災、臨床などの分野も
  • 専門家にプラスα
NPOサイコム サイエンスライティング講座
  • 来月発表会
NPO数理の翼
NPOサイエンス・ステーション
(株)リバネス
  • バイオ教育、実験教育。
  • アストロバイオロジー教室
関連ブログ(順次追記。)

(開催予告しているブログ)


(参加者の感想の書かれているブログ)
 当日の雰囲気が語られています。このブログもご紹介いただきありがとうございます!


(この会に言及しているブログ)

関連リンク


 

*1:0次会のタイムキーパー。w

こんなところに感情の分かれ目 / 科学の必要性を重視する人が科学者になる

 魚群から大きい個体ばかりを漁獲していると、魚群の小型化や生命力の低下を招き、水産資源の崩壊につながる恐れがあると、米・ニューヨーク州立大ストーニーブルック校と東京農業大生物産業学部(北海道網走市)の共同研究チームが実験で突き止めた。

大物ばかり捕っちゃダメ…魚群の生命力低下


養殖まんせー。

この話の前段階にある話として、"市民"の色眼鏡で見ると、
「大きな魚の方が売れるから、漁民は大きな魚ばっかり取る。まったく商業主義ってやつは…」
という話になりがちだ。

でも、
「小さい魚はまだ大きくなる余地があるので、根こそぎ取らず、小さな魚だけは取れても再放流して残してあげよう。」
って流れで起こったのだとすると、良かれと思ってやったことがうまくいかなかった話になる。

同じ記事を見て、元からある先入観と情報で見方が変わってくる。そういうことの積み重ねって言うのはやっぱり大きいのだと思う。

      • -

例えば、これが新技術だったり、分からないことがたくさんあったりすると、「もうこんなもん悪そうだから、ともかくやめちゃえばいーんだよ」って話にさえなる。

普通に生きていると、新しい科学はもう必要ないように感じて、特に考えようとしなくなる。

でも、科学のこれ以上の発展無しにこのままの生活が続けられるほど、世の中甘いもんじゃない。

人間は科学・技術発展の自転車操業で生きている。

人間が生物の中で何で生きていられるかと言えば、感情でも社会性でもなく、論理的に考え、メタ思考できるところなわけだ。

そして、そういう世界観を持った人は、生きる道として科学者やその関係の職業を取りやすくなる。

で、そうすると、利害関係者になってしまって、中立的に発言しにくくなるんだけど、「それでも地球は回っている」と思う。

ま、そういうことじゃないかと。(厭世的…?)



関連エントリ
新技術を受容するには
最先端の科学は切り口を命名する
科学コミュニケーションの練習問題としてのタイラーズ
ヒマラヤの花畑

経験に課金する / 社会との科学コミュニケーション

(一群を抜け出すために必要な要素は)「そこに居なければ決して得ることのできない経験」であり、その経験に課金することこそ、教育コンテンツが無料化を回避する道だと思います。

POLAR BEAR BLOG 「教育コンテンツ」は無料化を避けれるか?

古典的(?)名著の

で無料のコンテンツビジネスをとらえ直そう、という記事。あー、そうかも。

一時期、国立大学が独法化して、「サービス業」を自覚しないといけないなんて話があったけど、サービス業から一歩飛び上がって、経験を売る必要がある、って話だろうな。

無敵会議やアカデメディアもそうだけど、イベント内容自体は終わるとすぐにネットに公開されちゃう。のに、結構人は集まる。特に忘年会議。w

多分、「あの場を嗅ぎつけて早い内に参加した」って経験や、あの場で会える人々を求めて行くんだと思う。

あぁ、イベントか。科学コミュニケーションでもそこら辺考えなければいけないのだろう。科学カフェへの行きにくさ(僕みたいな20代男性単独には特に。)。

あと、そういう点では、

バイオベンチャーの支援はなんだかんだでもう5年くらいやってきているわけです。にもかかわらず、「今年は何をやったら良いだろう。お金はあるんだけど」と頭を悩ませたりしています。結果として出てくるのは「アライアンスの場を作ろう」「情報交換の場を作ろう」「顔合わせの場を作ろう」などいうものばかり。でもね、もうこういう機会って山ほどありますよね?で、それに参加している人たちってもうすっかり顔なじみじゃないですか?前回も会った人たちとケータリングを食べながらちょっとおしゃべりして、それでオシマイ、みたいな感じじゃないですか?もうちょっと違った角度からの支援があっても良いと思いませんか?


ブログでバイオ リレーエッセイ 第11回「JBNへの期待」
via 学生社長の会社経営奮闘記 @JBN


みたいな話もあるわけで、集まる人とそこに来るという「経験」をもっともっとブランド化していく戦略が必要なんだろう。

ちょっと関係ないかもしれないけど、

てなやつを見かけたんだけど、いやぁ、なんつーか、「大人の科学」的な異臭を発していて、それはそれで「科学ブランディング」なんだろうけどさ。


そいえば、うちのキャンパスでも毎週金曜日は高校生のための金曜講座ってやつをやっていて、このまえの金曜は川合先生で「携帯電話のつながり方」みたいなお話だったのだけど。なんか変なおじさんが来てて、「電波って危ないですよね。このまえも電車の中で携帯電話が出した電波で電車の中の人がバタバタ倒れて…」みたいな質問…。(汗汗

もすこし外向きな人を惹きつける科学ネタでブランディングできるのが必要なんだろうな。

恋愛物語展
いや、それはそれで行くという経験のブランディングが足りない気が…。

ラテラル・コミュニケーションとその活性化

研究者間コミュニケーションの必要性

前々回、生命科学とブログの現状と今後では、社会と研究者間のコミュニケーションに注目して話を進めた。しかし、以前から僕は根源的な問題はそこにないのではないかと感じている。

いわゆる「蛸壺化」に伴い、現在では学部〜修士卒業レベルでも専門以外の分野間で深い断絶があります。そこで、一般-科学者よりも先に科学者-科学者のコミュニケーションに力を注ぐべきかと思い、活動しています。

mixiの僕の自己紹介

そして、研究者-研究者コミュニケーションがあまりテーマになっていなそうだったことが、湘南セミナーにはわざわざ参加して、生化学若手の会に企画長として関わっているにも関わらず、通学先の駒場キャンパス内で開かれていた科学技術インタープリター養成プログラムに参加しなかった理由でもある。


研究者-研究者間コミュニケーションについて最も鼻につく(そして重要な示唆を含んでいる)のも、前回の「新しい高校生物の教科書」の書評」でも述べた遺伝子組み換えの問題である。

例えば、養老孟司氏は「いちばん大事なこと」で、

 手入れは化粧だけではない。子育てもまったく同じ原理である。自然は予測不能だと述べた。子供の将来を予測することは、完全にはできない。だから母親は毎日、ガミガミいう。「やかましく、うるさく」人道を説く。それでも思いどおりの大人になるかどうか、そんな保証はない。しかしそれ以外にやりようはない。田畑で働くのも、まったく同じだということは、もはや言うまでもないであろう。「手入れ」とは、生活のすべてを包含する原理だったのである。
 もちろん「手入れ」というのは、だから加減が難しい。たとえば、里山は多くの生物からなり、刻々と姿を変える複雑なシステムである。そのシステムをいつも良好な状態に保つには、相手のおかれている状態を知り、これからどのように変化するかを、あるていど予測しなければならない。それには対象と頻繁に行き来し、相手のようすに合わせて手の加え方を決めていく必要がある。「システム」というものの特性については、次章で詳しく論じるが、「手入れ」とは、バランスを崩しやすいシステムに、加減を見ながら手を加え、システムを強固にしてやることなのである。
 「手入れ」とは、自然にいっさい手を加えないという環境原理主義とは対照的な考え方である。人間と無関係な自然はありえない。人間と関係をもってしまった自然にはきちんと手を入れ、自然のシステムを守ってやらなければならない。

いちばん大事なこと pp.101-102

と、そのままでなく「手入れ」することの重要さ、そしてあれこれ頻繁に「手入れ」の方法を試行錯誤する重要さについて述べている。にも関わらず、

遺伝子組み換え作物も、働きのわかっている遺伝子を利用しているだけである。特定の農薬に対する耐性をもつ遺伝子をトウモロコシに入れ、その農薬を撒けば、トウモロコシ以外の植物は死んでしまう。農薬の使用量が少なくてすむという利点はあるが、システムという観点から見ると問題が多い。トウモロコシが本来もっていない遺伝子を入れたことで、トウモロコシという生物のシステムはどう変わるのか。自然界に存在しないトウモロコシが栽培されることで、周囲の植物や、土壌生物、昆虫などはどんな影響を受けるのか。この遺伝子が他の生物に入り込んでしまったらどうなるか。こうした問題が全て解明されたわけではないのに、遺伝子組み換え作物が栽培されている。遺伝子という固定された情報だけで、生物を操作することの危うさは、言葉で国民を捜査したヒットラーのやり口に似ているのである。

いちばん大事なこと pp.125-126

遺伝子組み換え作物を批判している。

しかし、この批判は全く的を射ていないことは、「新しい高校生物の教科書」の書評でも述べたとおりである。簡単に繰り返しておくと、遺伝子組み換え作物以外の多くの作物も、<改変により生物のシステムはどう変わるのか。自然界に存在しない作物が栽培されることで、周囲の植物や、土壌生物、昆虫などはどんな影響を受けるのか。この遺伝子が他の生物に入り込んでしまったらどうなるか。>については全く検討されていない。しかもゲノムレベルで一番いままでの作物と近いゲノム配列をもった作物は、他ならぬ遺伝子組み換え作物と考えられるのである。田舎の風景を今や形作っているイネでさえ、元は日本のような寒い地域では育たない外来種であることを考えると、作物を改変することと人間文明の密接な結びつきが判るだろう。遺伝子組み換え作物とは、最小限の手入れによって自然とうまくやっていくための、人間文明に欠かせない試行錯誤なのである。(ちなみに養老氏はもう一つ誤解をしていて、農薬耐性の遺伝子を入れれば何でも農薬耐性になる作物ができるとお思いのようだが、それは誤りである。沢山の試行錯誤と「生命システムの解析」の後に、結果として農薬耐性が得られるものを得るという部分は従来の作物の作出法と変わっていない。)

もしこれを「言葉で国民を捜査したヒットラーのやり口に似ている」というのならば、母親が毎日、「ガミガミいう。やかましく、うるさく人道を説く。」など、危険な集団ヒステリー的洗脳に他ならない。

養老氏以外にも、池内了氏なども著書で稚拙な遺伝子組み換え反対論をかいており(結局の所、文明批判、環境原理主義そのものの精神を抱えているが、本人は気づいていない)、その割には医学者や数学者などご自分に関係した広い分野では環境原理主義的な思考を批判していたりする。専門家兼インタープリターのようなふりをして、特段学んでいない分野に、お手軽にしかも一方的に言及しようとすると、突然、化けの皮が剥がれるのである。(前回の科学コミュニケーションの練習問題としてのタイラーズ新技術を受容するにはも参照のこと。)

だが、実は単なる不勉強のインタープリターの一方的な発言なのにも関わらず、社会は「専門家の発言」と受け取る。このように、社会-研究者間のコミュニケーション不良は、実は研究者-研究者間のコミュニケーション不足が原因となっていることも多いと考えられる。日常的なフィードバックがある中で、研究者が他の研究者につっこみを入れあって大体の共通合意を見ておくことが、社会と研究者間のコミュニケーションにも重要なのである。

「ラテラル・コミュニケーション」

そんな中、一つのバズワードが登場したようだ。「ラテラル・コミュニケーション」である。

 N木さんとの話の中で、科学技術コミュニケーションに関して、異分野の科学者同士のコミュニケーションが欠けている現状の話がちょっと出てきました。CoSTEPなど科学技術コミュニケーションを標榜するグループは、今まで主に科学者と市民の間のコミュニケーションについて心を砕いて来ましたが、最近になって「実は異分野の科学者同士のコミュニケーション不足はもっと深刻なのではないか」という声があちこちで聞かれるようになってきています。

 科学者と市民のコミュニケーションが縦の(ロンギチューディナル)なコミュニケーションだとしてら、科学者同士の横のコミュニケーションはラテラル・コミュニケーションとでも言ったら良いのかも知れません。

 N木さんも、数学者は他の分野の研究者の役に立てるようなツールをたくさん持っているにもかかわらず、なかなかそれを必要としている研究者と出会うチャンスがない、というようなことをおっしゃっていました。

 ラテラル・コミュニケーションは、今年の科学コミュニケーションのキーワードのひとつになりそうな気がします。

5号館のつぶやき ラテラル・コミュニケーション

まさに、僕もラテラル・コミュニケーションの推進に何か一役買いたいと思っている。

「ラテラル・コミュニケーション」の実例

ラテラル・コミュニケーションを考えるにはまず、研究者の実態・生態を考える必要があるだろう。

まず、一番大きな層が、企業などで働く研究者の層である。日本はかなり研究者の比率の高い国である。蛸壺的とはいえ、一度何らかの研究に携わった人々に、最新の知識を得てもらう機会を提供することは重要である。これは従来までの科学コミュニケーションでも「上級者」として視野に入れられてきた所だろう。

この層にリーチするには、

などが重要である。

そして、これらの企業で働く研究者層を生み出す「(就職も考える)学部生・修士の大学院生」に、より広い視野に立った科学の現状を討論してもらうことも重要である。例えば、

  • シンポジウムや生化若手の会のような講演会
  • 大学レベルの教科書、授業の充実
  • 生命科学者に数学を、数学者に生命科学をもっと知ってもらうための再教育の場

は現在も存在しているが、より広げていく施策が必要であろう。

東大においても、学部3〜4年生は、驚くほど研究という職業や「何を研究するか」について無知だし、修士の大学院生といえども、自分と関係のない分野(=頑張っても特に評価されない)については全く関心がなく、「勤勉に実験することが唯一の価値」という教員に都合のよいロボット化の思想に魅力さえ見いだしている。これをどうにかしなければならない。

また、一番取り組みが遅れているのは、目の前の仕事に追われる大学院博士課程生〜教授が、いかにして広い他分野の研究と交流する気持ちになるかというところである。

これについても、以前から一部の文化的な先生は元々実践していることである。例えば、学会などは格好の場所であり、一部の先生方は自分と関係なさそうな分野にも積極的に質問に行く。ただ、研究者も単なる特権階級の趣味でなく、安定した職業として理解(誤解?)され、増員が図られ、しかも多忙な昨今では、そうした積極的な先生は一部なのが現状である。また、科学の共通語が日本語でないことや、背景知識の理解に欠けていることも大きな壁となっている。

これらの問題に対する僕の唯一の実践は、生化若手の会夏の学校の「実践系」講座である。近年、生物研究のためにはバイオインフォマティクスという分野の知識が実験技術と同様に欠かせないものになってきているが、生命科学者には数学をあきらめてその分野に進んだ人も多いため、あまり交流が進んでいなかった。そこで、単に先生の話を聞き流すだけでなく、自らのパソコンで実践してもらう講座を開講することで、違うと思っていた分野の技術も自分のものとして有効活用してもらうことを意図したのである。結論としては、「なかなか溝が深かった」という感想であったが、今後もこのような取り組みを行いたいと考えている。

円滑な「ラテラル・コミュニケーション」の実現のためには、自分の研究の促進に「も」つながる情報を含む内容を、いかに効率的に(無駄だと思わせずに)流通させることが出来るかが重要である気がする。そして、そのためには、研究者に浸透しつつあるインターネットの活用は欠かせないと考える。

bioinfomatics-jpにみるブログ-mlコミュニケーション

僕が丁度、生命科学とブログの現状と今後を書いたころ、bioinfomatics-jpメーリングリストでは研究者間コミュニケーションに関する重要な視点を含むと思われる論争が盛り上がっていた。

話は昨年にさかのぼる。

バイオインフォマティクス ゲノム 配列から機能解析へ 第2版」という、それこそbioinfomatics-jpのメンバーには貴重で心強いバイブル的教科書ともなると思われる本が、昨年12月(2005.12)の分子生物学会から先行発売された。
この本は、bioinfomatics-jpでよく投稿するエロい人達も多く執筆に関わっており、少し前までならまさに発売の報がmlに投稿されるような内容であった。実際、2002年5月の第1版の発売時には訳者によりmlで発売の報が流されていた

しかし、今回は違った。訳者らの心は、既にblogというツールに移行していたのである。

そんな中、2006年1月19日、そのメールは投稿される。

さて,とても重宝している「バイオインフォマティクス ゲノム
配列から機能解析へ」の第2版が出版されているのを大学生協の本屋で
見つけました.
(中略)
#<訳者>が宣伝してくれなかったせいで,気がつくのに1ヶ月かかりました :-)

bioinfomatics-jp 3002

これに対し、訳者らは

なんでMLに流さねーんだ、みたいなコメントがあったが、ここにさんざん書いたので、MLに流すのもくどいし。

chalk-less::weblog::thecla 2006/01/19

Bi2eの情報
メーリングリストに流れた。僕はメーリングリストではもう本の紹介はしないので、あしからず。

僕が「宣伝してくれなかったせいで」と書かれて非常に不愉快。僕はそういうところに宣伝する義務があるのか?そんなメーリングリストならもう要らない。すぐにでも潰したい。

某のウェブログ 2006/01/19

などと一斉に反発した。

実際、2003年前半頃からbioinfomatics系の研究者のブログは開始され、2004年にはかなりの数になっていた。また、当初、はてなアンテナに次々に登録していくことで更新情報の一元化が図られたが、2005年前半にはbloglinesなどのRSSリーダーの普及やはてなリングの開設などによって、お手軽に自分好みの沢山のブログが読めるようになっていた。一方、mlはといえば、2002年には612通あったbioinfomatics-jpの投稿も2005年には280通に減少しており、「mlは役割を終えていこうとしている」と考えても無理はない。

今回訳者らは、「バイオインフォマティクス ゲノム配列から機能解析へ 第2版」の発売前からブログ上で継続的に宣伝していた。(例えば、ichan::Weblog某のウェブログなど。)

そして、ml上で訳者の1人は反論と共に、再びはてなリングの紹介を行った。

前にも流しましたが、Hatena::Ring::Bioinformatics
http://bioinformatics.ring.hatena.ne.jp/
には多くのバイオインフォマティクス関係の方々のブログへのリンクが
集められています。そういうところから最新の情報を集めるようにすると
気がつくのに1ヶ月はかからないと思います。

bioinfomatics-jp 3008

それに対し、冒頭の発言者は

たしかに興味深いブログの集まりではあるのですが,当然のことながら
ブログにはバイオインフォマティクス以外の記事もたくさん書かれてい
ます.

バイオインフォマティクスに関するものでも,
 「昨日は徹夜でウェットの実験をした」とか
 「午後からバイオインフォマティクスの講義に出た」
という記事では読んでも役に立ちません.
(「ブログにこういう記事を書くべきでない」と主張しているのではあ
りません.)

ブログは,私には SN 比が小さく感じられるため,ほとんど
チェックしていません.


Mac に関する情報を集めた APPLE LINKAGE のように,バイオイ
フォマティクスに関する情報を集めたサイトかブログがあるとうれし
いです.
http://www.applelinkage.com/

どなたかご存知でしたら教えてください.

bioinfomatics-jp 3010

と、生命科学とブログの現状と今後で述べたような、ブログに対する一般的批判を展開した。

これに対し、訳者らは

ご質問への直接的な回答ではないとお感じになるかもしれませんが、
すでに情報を集めたサイトを利用するのもよいかと思いますが、提供さ
れている情報をご自分で上手に取捨選択し、収集するのもよいかと思い
ます。

bioinfomatics-jp 3011

おそらく坊農さんが言いたいことは、情報は自分で集められるよ、
ということが真意だと思います。〜はないか? 〜してほしい、という
のも大切ですが、情報を集めることに関しては、自分でいろいろ工夫が
できる時代でもあるのではないでしょうか?

bioinfomatics-jp 3012

と、「情報を自分で収集すること」の重要性を説くと共に、

RSSリーダーでキーワードによるフィルタリ ング機
能をもつものがありますから、そういったものを利用されるのも一案か
と思います。

bioinfomatics-jp 3011

ソーシャルブッマーク経由でご覧になってはどうでしょうか。

http://b.hatena.ne.jp/t/bioinformatics
http://del.icio.us/tag/bioinformatics

を見ると、一度人の手が入りますので、少しはSNが高くなると思いますよ。

リングを経由すると、SNはあまり上がりませんが、bioinformatics関連の
ブロガーがどんなことに興味があるか、という少し緩めの網をかける
ことができます。

http://bioinformatics.ring.hatena.ne.jp/hotentry

(そもそも上のリングはNのほうをアグリゲートするのが目的です。)
bioinfomatics-jp 3012

とネットにおける最近の一般的解決法を示し、一応の納得を得た。

しかし、個人的にこの解決策は2005年後半から2006年前半にかけてのbioinfomatics分野でのみ通用するテンポラリーなもののような気がする。ソーシャルブックマークはブックマークする母集団の質が重要であり、人数が多すぎても少なすぎてもうまく機能しない。

ということで、長々と書いてきて答えはないわけだが、このような問題をクリアーして、インターネット上での日本語で幅広い研究情報のやりとりを活発化させることが、ラテラル・コミュニケーションに重要ではないかと考えている。