7色のバラ・こういうのに抗議する団体を作るところから始めないと科学技術立国にはなれないのでは?

 銀座6丁目。偶然通りかかった花屋の店先で、色鮮やかな花束に目を奪われた。

 花の形はどうみてもバラ。だが、花びらの一枚一枚の色が違う。水色、青、黄、オレンジ、赤、紫……。微妙なグラデーションを見せている。

 まるで「万華鏡」のような不思議なバラ。驚いているのは、花に疎い記者だけではなさそうだ。若い人から中高年まで道行く人のほとんどが、目を奪われ、足を止めては見入っている。中には携帯電話や小型カメラを取り出し、写真に収めて行く女性も。やはり新品種らしい。

 おそるおそる店員に尋ねてみた。その名は「虹薔薇(にじばら)」。注文にあわせ、オランダから毎週輸入しているという。数年前にオランダで開発され、「ハッピー ローズ」の名前で売られているそうだ。

 しかし、どうやって作っているのだろう。

 店のオーナーでフラワーデザイナーの田村恵子さんは「秘密なんです。ただ、着色した水を吸い込ませるというあくまで自然の技法を応用したようです」。遺伝子組み換え技術などではないという。

 どの葉脈がどの花弁につながるかは決まっている。色を変えて、ていねいに吸着させているということまでは想像できるが、それ以上の詳しい製法は企業秘密だという。


http://www.asahi.com/komimi/TKY200705020321.html

「着色した水を吸い込ませる」のは、どう考えても人工の方法ですが。。。

しかも、かなりギトギトした人工的な色なのですが。。。


あと、遺伝子組み換えも自然の技法を応用しただけですよ〜。


極めつけは、「色を変えて、ていねいに吸着させている」って、ていねいな証拠はどこにもないぞ??

自然 - 手作り - 丁寧 をむりやり同じイメージにしようとする…自分の頭で考えられないあるある人間が大手を振って生きてるこの国は科学技術立国にはなれない気がする。

あるあるの「調査委員会」は何を調査するのか/科学性の攻防

 納豆ダイエットについての週刊朝日の取材をきっかけに、「あるある」が大きな問題として話題になっている。

 生命科学をかじるものとしての個人的な感覚としては、世間的な「あるある、ひどいな」というような直接的な感想はあまりない。むしろ、「あぁ、ここまで腐敗すると、世間でも問題として扱われるんだ」という、変な感慨をいだいている。

 あるあるはどの一回も見ただけで、実験方法、提示される内容共に「かなりやばい」もののような気がしたし、それが垂れ流される様は「テレビってこの程度で許される世界なんだな」という諦めにも似た印象を持っていた。これまで消費者も踊っていたし、かといって糾弾されるわけでもなかった。そういう自分とは関わりのない「虚構でできた蜜月世界」が本当に存在できるのだなぁ、と規制産業のすごさを実感する事例だと思っていた。生命科学なら大方の研究者がそうなのではないだろうか。(いや、蛸壺だから、分野外は信じちゃってる人も多いんだろうけど。)

 世間は「あるある」が科学だと思い、科学者は2つの世界があると思っていたのである。


 そんな「あるある」問題に対して、科学者集団の代表的組織となっている日本学術会議は異例の声明を出した。

    テレビ番組等における「科学的」実験についての会長談話

食品の影響を取り扱うテレビ番組等において、体重、血圧、脳波、血液成分、
各種の生理学的因子等に対する食品の影響を測定する実験が行われることが多
くなった。このような傾向は、科学的事実に基づいた情報発信を行うという点
では望ましいものである。

しかし、その実験計画の中には、適切な対照群の設定、統計的な有意差を得
るために必要な実験例数の設定、実験データの検証と解釈などの点で、科学研
究の基礎的な要件を必ずしも満たしていないものが見受けられる。このような
不十分な実験計画からは、誤った結論が導かれることが多い。したがって、科
学に精通した人材による実験計画の策定と実施を心がけることが極めて重要で
ある。

これに加えて、最近、実験データの捏造などの、科学の倫理に反する行為が
行われたことが報道された。いうまでもなく、テレビ番組は国民に与える影響
が極めて大きく、そこに捏造等の不正行為があれば、テレビなどによる情報発
信、ひいては科学そのものに対する信頼を著しく傷つけかねない。

残念ながら、科学者の研究活動にも、間違いや不正行為が起こりうる。日本
学術会議は、わが国の科学者コミュニティを代表する立場から、科学者の不正
行為の防止に向けて検討を重ね、平成18年10月には「科学者の行動規範につい
て」(声明)を発表した。この声明の内容は、テレビ番組等における科学実験の
計画・実施に関わる者も、当然、守るべきものであると考える。

関係者におかれては、この声明を参照して、不正行為の防止を自らの課題と
とらえて十分な対応を行い、社会の信頼を得られる番組の制作などに心がけて
いただきたい。

平成19年1月26日
日本学術会議会長
金 澤 一 郎


http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-d4.pdf


 「科学コミュニケーション」を旗印に、科学者が研究活動の社会還元としてテレビなどに出演することは(少なくとも科学界の政治的には)これまで「好ましいこと」とされてきた。しかし、科学者のビデオ撮りと放映との間で、本人によるチェックや科学的な監修を行うという慣例はないため、この声明によって、科学者のテレビ出演は非常にリスクのある行為になったといえるだろう。また、これは、これまでもくすぶっていた「まじめな科学者」の不満が表面化したもの、とも言える。たいてい、口のうまい研究者と今後実績を上げる研究者は両立せず、むしろ反比例の関係にある。テレビに出ている人って、たいてい口だけだよね、というのはよく言われてきたことである。普通の「まじめな研究者」は中庸を目指すが、しかし、研究費は極めて口のうまい人やきわめて実績が上”げた”人<つまり目立つ人>に集中配分されがちで、「まじめな研究者」は損をしてきた。そういう心情が働いての声明といえる。一転、この声明によって今後は、番組が科学的なものでなければ、出演した科学者は責任をとらなければいけなくなったのである。

 声明は、(科学者に向けて)テレビ番組を科学と同じ世界であると宣言した。

 だが、本当に科学者に、テレビ番組を科学的にする力はあるのだろうか?

 世間の側は、今回の件が「科学性を広い分野に適用すること」を期待して、問題化したのだろうか?ーーあるあるをつくった関西テレビの視点で行くと、答えはNOである。

「外部による調査委員会の件」について

関西テレビは今回の事態について、外部有識者による調査委員会を発足させることとし、人選を急いでおりましたが、このたび下記の方々に調査委員をお願いすることに決定いたしましたので、ご報告いたします。(委員は五十音順です)

 
発掘!あるある大事典」調査委員会
 
1 委員 音 好宏(おと よしひろ) / 45歳
上智大学文学部新聞学科助教
メディア論、情報社会論
2 委員 熊崎 勝彦※(くまざき かつひこ) / 65歳
弁護士
東京地方検察庁特捜部長
最高検察庁公安部長
日本プロ野球コミッショナー顧問、明治大学法科大学院客員教授
3 委員 鈴木 秀美(すずき ひでみ) / 47歳
大阪大学大学院高等司法研究科教授
憲法、メディア法
4 委員 村木 良彦(むらき よしひこ) / 71歳
メディア・プロデューサー
東京国際大学国際関係学部教授
テレビマンユニオン代表
「あなたは…」(1966年、TBS)
「記憶の海」(1989年、HDマガジン)
「トリニティの記憶」(2001年、NHK
5 委員 吉岡 忍(よしおか しのぶ) / 58歳
作家
「教師の休日」(1980年)
「墜落の夏-日航123便事故全記録」(1986年)
「M/世界の、憂鬱な先端」(2000年)

 
※熊崎氏の崎…正しくは山へんに竒


http://www.ktv.co.jp/070129.html

日本学術会議が異例の宣言を出したような元気さとは裏腹に、関西テレビの調査委員会に科学者は一人も入っていない。

科学者のいない、あるあるの「調査委員会」は何を調査するのか。その結果やそれに対する社会の反応が、「科学性」の世間での適用範囲ーーそして今後の科学コミュニケーションに大きな権限をもっているのである。

「法令遵守」が日本を滅ぼす/郷原信郎著

「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書)

「法令遵守」が日本を滅ぼす (新潮新書)


日本は果たして法治国家だろうか。


から始まるこの本。


東京地検長崎地検次席検事などをへた筆者が、これまで遭遇した出来事を踏まえ、「法」から見た本当のコンプライアンスの姿を熱く語っている。

本編は「談合」がある時期までシステムとして有効だったという検証や、ライブドア問題やパロマ事故といった数々の具体例を挙げ、「法令遵守」とコンプライアンスが乖離する刺激に満ちた実像からはじまる。そして、国家公務員倫理法で経済活動から切り離された官僚による机上の空論や、マスコミが責任を最小化するための御用報道、さらに日本では法律の成立や運用から法律家の「巫女化」によって、「法令遵守」が社会の要請に反していく姿を描いている。

全体として内容は興味深く、概念的には面白い。
ともすれば、法令遵守を斜めに見る行為は、「法律以外で解決する」方向に行きがちだが、「法律に基づこうとする立場の人が法令遵守のうさんくささを説く」というポジショニングによって、きわめて建設的な意見を提案しているように思えた。

しかしながら、(守秘義務などもあるのだろうか。)幾分具体例に切り込みや説明が足りない部分が見られた。構成を含め、本書が誰に向けて書かれた本なのか、分かりにくい。この不透明さは、一歩間違えば「ワイドショーの評論家の意見」のように根拠レスな意見の垂れ流しのように見えてしまう事が懸念され、残念である。

ノーベル化学賞

生物っぽいの多いな。。。。

また日経がやっちゃってる。ひょっとして「わかりやすく」伝えようとしているのだろうか。。。

ノーベル化学賞、米コンバーグ教授
 【パリ=安藤淳スウェーデン王立科学アカデミーは4日、2006年のノーベル化学賞を米スタンフォード大学のロジャー・コンバーグ教授に授与すると発表した。遺伝情報が細胞に伝わる際の、化学的な過程に関する研究で成果をあげた。単独での授賞は最近では珍しい。 (19:03)

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061004AT2R0400904102006.html

参考までに他紙。

ノーベル化学賞スタンフォード大のコーンバーグ教授
 スウェーデン王立科学アカデミーは4日、2006年のノーベル化学賞を、米スタンフォード大医学部のロジャー・コーンバーグ教授(59)に授与すると発表した。


 授賞理由は「真核生物における遺伝子転写の分子レベルでの解明」。賞金は1000万スウェーデン・クローナ(約1億6000万円)。授賞式は、12月10日にストックホルムで開かれる。

(2006年10月4日19時5分 読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061004i411.htm

ノーベル化学賞:遺伝情報転写のコーンバーグ教授に
 スウェーデン王立科学アカデミーは4日、06年のノーベル化学賞を、ロジャー・コーンバーグ・米スタンフォード大医学部教授(59)に授与すると発表した。
 受賞理由は「真核生物の転写についての分子生物学的研究」。遺伝情報に基づいて細胞内でたんぱく質が作られる際、どのように遺伝情報が転写されるのかについて、分子レベルで初めて明らかにした功績が評価された。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われ、賞金1000万クローナ(約1億6000万円)。
 コーンバーグ氏の父は1959年、RNA(リボ核酸)とDNA(デオキシリボ核酸)の合成に関する研究でノーベル医学生理学賞を受賞したアーサー・コーンバーグ氏で、父子受賞となった。ノーベル財団によると、親子受賞は7組目。

毎日新聞 2006年10月4日 19時18分
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20061005k0000m040043000c.html


ノーベル賞のページ
http://nobelprize.org/nobel_prizes/chemistry/laureates/2006/

"for his studies of the molecular basis of eukaryotic transcription"

ノーベル医学・生理学賞

日経より

ノーベル生理学・医学賞は米の2氏、RNA干渉研究で
 【パリ=安藤淳スウェーデンカロリンスカ研究所は2日、2006年のノーベル生理学・医学賞を米マサチューセッツ工科大学のアンドリュー・Z・ファイアー氏と米ハーバード大学のクレッグ・C・メロー氏に授与すると発表した。授賞理由は「RNA(リボ核酸)干渉――二重らせん構造のRNAによる遺伝子の沈黙」。

 遺伝子の情報を伝達したんぱく質を作るRNAの仕組みを調べ、どのような場合にこの過程が妨げられるかを明らかにした。遺伝子機能の根本にかかわる発見で、新薬開発などにも役立つと期待される。 (19:01)

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061002AT2M0201402102006.html

知っている人には、ちんぷんかんぷんな文章。w

そうかー、線虫の二人がとったのかー。

阪大の捏造事件+服毒事件

柳田ブログに注目です。
http://mitsuhiro.exblog.jp/4510284

研究問題ブログのリンクも参考になります。
http://research-problem.seesaa.net/article/23420875.html

って、この問題にこれまで触れた事はなかったのですが、偶々、キーワードが一致指定しまい、なんかちょっと前からyahooあたりを通じてたくさんアクセスをいただいたので。

一応追記。

  • 問題の論文とおぼしきもの

http://www.jbc.org/cgi/content/abstract/M603586200v1

  • 問題になっているとおぼしき研究室HP(既に本物は消されている…)

http://web.archive.org/web/20040512080617/http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labo/12a.html
http://web.archive.org/web/20040102012416/www.biken.osaka-u.ac.jp/biken/hukusei/new/SuginoLab.html