日記の分類と情報探索法

以前から、どう情報探すの?的な質問をされることが多かった。ということで、今日はそんなことを書いておこうと思っている。(mixi日記からの転載。)

だけど、本題に入る前にいいわけ。
日記に何書くかってのは人それぞれだけど、投稿するときは、いつも震える。(ダイアモンドだね。謎。つうか、古っ。)何か、僕はいつも、日記ってのは学校で成績つくのと似たところがあるのかなぁと思う。

というのは、学校での成績は、

  1. 出席でつく授業、授業態度でつく授業
  2. テストでつく授業
  3. レポートでつく授業

みたいにあるわけだけど、なんつーか、ほら、日記とかblogも

  1. 存在証明、今日感じたこと的な日記
  2. とりあえずポイントを抑えてニュートラルに社会ネタの日記
  3. (2)をふまえて自分の見解などを論考する日記

みたいな感じであってさ、どれが良い日記とかいうのではなくて、それぞれ日記で重要なことも違うわけさ。例えば、

  1. 毎日更新すること。感じ方が「大体みんなと同じで、ちょっと違う」てな心の機微を伝えるのが重要
  2. 定期的に更新すること、内容が網羅的で正しいことが重要
  3. 論理的であり、かつ独自の視点をもっていることが重要

みたいな感じでさ。

そすると、現状をまとめる日記っていうのは、成績評価でいうとテストな感じに近くて、何というか、苦手意識というか、特に緊張してしまうわけで。いやー、やだね、と。

てなわけで、ま、55点くらい取れるシケプリ目指して、情報探索法やその実際なぞをざっと。

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情報探索法がなぜ問題か(この部分はレポートか。)

・基本は、情報を求めている人と情報を受け取る人のマッチング。人は自分に都合の良い情報をほしがる。
・"最適な行動"をするためには適切な情報が必要。得ている情報によって最適な行動や実際に得られるパフォーマンスは異なる。期待しないけど画期的、あるいは信頼性の高い、タイミングのあった情報を素早く得るにはどうするか、これが難しい。
・どうすれば情報が伝わるか。相手、社会を「行動させる」ための情報発信はどうするか。(情報を得る側も常に、情報の出し手の気持ちを考える必要。)

既存のメディア構造の分析

・媒介者、ハブの存在(6人辿れば世界の誰ともつながる。多すぎも少なすぎもしない数のハブ)
・それぞれの層によって信頼するメディアは異なる。ある程度の細分化が必要。(例えば、戸別勧誘から情報を得る人、「あるある」から情報を得る人、漫画雑誌、婦人雑誌、折り込み広告から得る人、「ガッテン」からの人、新書を読む人、新聞からの人、ネットからの人、英文の専門誌から情報を得る人等々。一斉メディアは存在しない。)
・メディアは固定化すると「見ている人が欲しそうな情報」ばかりを出す結果、だれも欲しくない情報になりがち。
・実は本当に、常にいいメディアはできない
(例えば、いくら朝日新聞日経新聞NHKを批判しても、全体に文章や正確さをみれば、
民放<NHK
スポーツ新聞<読売<朝日<日経
は明らか。壊して良い物を作るには時間が掛かる。)
・つまり、階層構造を理解した上で、各自で後悔しない「情報を得る構造」をつくる取り組みが必要。

得たい情報の種類

・知りたい事柄の詳細情報
・今は知らないけど、情報を知ったあとに知って良かったと思える最新情報

知りたい事柄の詳細情報を得る技術

googleにヒットするページの様子を思い描いてキーワードを入れる。
まとめサイト、識者を探す
検索エンジンを変える、検索エンジンで引っかからないページの検索ボックスを使う
・人に聞く
・自分の日記を読んでくれている人のつっこみに耳を傾ける
・見つかりにくい情報を見つけたら、自分で検索エンジンにヒットするページやサイトを作ってウマー。→自分のサイトにつっこみを入れてくれる人が増える

今は知らないけど、情報を知ったあとに知って良かったと思える最新情報を知る技術

・基本は、「情報を知ったときに知って良かったと思えたシチュエーション」と類似のシチュエーションを経験する機会を増やすこと、沢山の情報を消化する道具を使うこと。
・沢山ネットサーフィン、情報検索して、良い情報が得られるページを探す。
・沢山情報を出して、良い情報を教えてくれる友達を増やす。(自分に近い境遇の人を探すには、あまりに日常的な風景を検索する。例えば、福岡で学会の時に「福岡に来ています」をブログ検索とかね。)
・良いはてなブックマーカーを見つける。
・良い記事を提供するニュースサイトを見る。
・良い情報(本やゲーム、サイト)を見つけたら、それが既に紹介されていたサイトを探す。
・みんなが見るサイトを見る。(例えば、Yahoo!ニュース。)
・ニュースサイトで良く取り上げられたサイトをまとめたサイトを見に行く。(例えば、みなぎねp-あんてななど。)
・ブログやブックマークサイトで人気があるトピックや注目ワードを見る。(例えば、はてなの各種サービスMM/Memokizasi.jpテクノラティドリコム話題のjpgoo注目ワードなど)
・今まで訪れたページが更新されたら見に行く。
→自動で見に行く技術がアンテナ、RSSリーダーなど。道具を使って、各人の情報を得る構造を作る。

最新情報を得る道具の最適化の歴史

・ブラウザのお気に入りに入れる/ブックマークして覚えておく
・更新を確認する(アンテナ)
・更新情報を積極的に配信するRSSを読む(RSS Reader)
・好きな記事を保管、投票してみんなに読んでもらう(はてなブックマーク

RSS Readerの変遷

・ソフトウェア型(一カ所でしか読めない)
・ティッカー型(文字の流れる掲示板風で大量の1行情報を消費するのに適す)
・Web型(どの端末でもチェックできる)

  • たくさんの操作性がいまいちなRSS Readerたち。
  • Bloglines

 操作性よし。
 しばしば読み込みに間が空く。
 未読が溜まったときに、とりあえず拾い読みするのが面倒

 自分のマシンで動くRSSリーダーで読み込みが速い。(Webベースで動くRSSリーダーで自分のマシンで動くものは、RNA以来。)
 Bloglinesの操作性そのまま。(キーボードのショートカットは少ない)
 携帯から使える(?
 MyRSSが搭載されていて、RSSを吐かないページもRSS
 過去の記事の検索機能
 でもソースは暗号化されていてちょっと気味が悪い(ライセンスで二転三転する。)せっかく自分の手元に情報が置けるなら、どうせならもっと自分であれこれできる方が良かったな。

 Bloglinesの操作性そのまま(むしろ使いやすい)
 少なくとも今は速い
 レート機能、更新順表示など、登録ブログの並び替えが自在

いずれにしてもOPMLRSS Reader間の乗り換えは容易なので、どんどん新しいものを試してみて良いのではないかと思う。←この気持ちで情報に接することが最大の情報探索法なのではないかと。

みなさんの情報探索法はいかがですか? 


さて、注目の関連文献。
ウェブ進化論ちくま新書
アンビエント・ファインダビリティ


mixi日記の追記 <4月27日(木)>

アンビエント・ファインダビリティ』出版記念イベント
お茶の水デジハリ
http://diary.yuco.net/20060428.html
http://blog.iaspectrum.net/2006/04/post_4803.html

・権威をどうするか
現実だと思っている物は、ほとんどメディアから得た情報。「学会よりはてブ」「辞書よりWikipedia」の時代にどう信頼は形成されるか。

・知恵を引き出すコミュニケーション@橋本大也
情報技術的な検索でなくて、新しい知恵を生み出すコミュニケーションのあり方。(例えば、mixi日記と普通のブログだと明らかにコメントの付き方が違う。普通のブログだとコメントもらえることもあるけど、単なるWebページだと直メールでコメントくれる人はもっと少ない。コメント欄よりはてブのコメント欄の方が栄えている。等々。)